WorkTech AI

AI時代の働き方を考える

RPAがもたらす世界(限られた卓越した頭脳と機械で構成される組織)

 

誰しもが無駄だと考えながら、代替策を置き換えなかった昭和・平成時代の儀式的業務が今ようやく見直されていると実感します。

 

これは「働き方改革」をきっかけで始まった偉大なる効果です。

その見直しの手段として、RPAが注目を浴び、その言葉がブームになってから、はや2年がたとうとしています。世の中の企業では「〇〇時間の削減の効果」というニュースが踊り、その数字は日に日に大きくなってきています。

 

ところで、これらの業務効率化の行きつく先はどこでしょうか?。

単純作業から解放された労働者たちはみなクリエイティブな仕事にシフトできるというのがRPAの導入するコンサル、システム会社たちの謳い文句です。

 

しかし、事務的な仕事を主とする人たちは「考えることは私の仕事ではない。マニュアル通りにその日の仕事をするだけ」というマインドの人たち大半です。彼ら彼女らに「クリエイティブな(考える)仕事」をすることはとても敷居が高いかもしれません。

 

また、前時代に「ホワイトカラー」と呼ばれる層がやっている仕事には、社内調整という「儀式」が主要な地位を占めています。それに特化して出世してきた人も中に入るでしょう。「社長に決裁を通す手続きの達人」のようなキャリアを歩んできた人が、クリエイティブな仕事と言われても理解が出来ないかもしれません。

 

いずれ到来する効率化された単純作業のない世界では、「与える仕事がない社員」の増加となる可能性があります。

営利団体である限り不要な人件費を許容する筈もなく、取り得る手段は、リストラしかないはずです(あるいは「退職待ち」)。

 

優秀な経営者とそれを支える専門家、そして機械の従業員で構成されるミニマムな組織。

こういった新しい形の「会社」が大企業に伍する時代がやってくるかもしれません。

 

「大企業」が優位性を失った場合、単純労働者の受け口が激減し大失業時代が到来する可能性があります。75歳まで働かなくてはならない時代。そこで自分が何をするのかを真剣に考えなければならない時代がまもなくやってくるのです。